これは TATAKI のデザインサンプルです(架空の企業)

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データ活用は、ツールより先に「問い」を決める ─ 最初の 90 日でやる 5 つのこと

「データを活用しよう」と BI ツールを入れたのに、半年後には誰も開いていない。よく聞く話です。つまずく会社とうまくいく会社の違いは、ツールの性能ではなく、最初に「何を知りたいか」を決めているかどうかにあります。

なぜデータ活用は定着しないのか

「データを活用しよう」と BI ツールを入れたのに、半年後には誰も開いていない。私たちが相談を受ける会社の多くが、同じ経験をしています。

当社が国内の中堅企業 320 社に行った調査(架空)では、データ活用の取り組みで「つまずいたことがある」と答えた会社が 6 割を超えました。理由として多かったのは、次のとおりです。

データ活用でつまずいた理由(複数回答)

  • 何を見ればよいかわからない58%
  • データが散らばっている52%
  • 集計に時間がかかる47%
  • 使える人が限られる39%
  • ツールが社内に定着しない31%
回答数 320 社。※ 架空の調査データです。

注目したいのは 1 位です。「何を見ればよいかわからない」は、ツールの性能の問題ではありません。問いが決まらないまま、データとツールだけがそろっている状態です。

POINT

つまずきの多くは「技術」ではなく「問いがないこと」から始まります。最初に決めるべきは、ツールではなく問いです。

ステップ 1:経営の「問い」を 3 つに絞る

最初にやることは、経営として毎月くり返し知りたいことを、3 つまでに絞ることです。10 も 20 も挙げると、どれにも答えられないまま時間が過ぎていきます。

よい問いの 3 つの条件

  • 答えが出たら、誰かの行動が変わる
  • 毎月(または毎週)くり返し聞かれる
  • 「はい・いいえ」ではなく、量や比較で答えられる

部門ごとの問いの例を挙げます。問いが具体的になるほど、必要なデータもはっきりします。

問いと、それに必要なデータの例
部門問い必要なデータ
経営どの事業が、いちばん利益を生んでいるか売上・原価・販管費
営業今月、どの商談が決まりそうか商談・活動の履歴
店舗隣の店では売れているのに、うちで売れていない商品はPOS・在庫
人事辞めそうな人の兆しは、どこに出ているか勤怠・面談の記録

ステップ 2:問いに必要なデータだけをつなぐ

「全部のデータをきれいにしてから始めよう」とすると、何か月もかかります。その間に、最初の熱は冷めてしまいます。

ステップ 1 で決めた 3 つの問いに答えるのに、本当に必要なデータはどれか。多くの場合、2〜3 種類で足ります。まずはそこだけをつなぎます。

きれいなデータを待っていたら、いつまでも始まらない。問いに必要な分だけ、先につなぐ。

北條 ゆかりデータ活用コンサルタント

NOTE

項目の名前が部門ごとに違う場合(「売上金額」と「売上高」など)は、つなぐ前に「どちらを正とするか」を決めておくと、あとの手戻りが減ります。

ステップ 3:見る人と見るタイミングを決める

ダッシュボードができても、見る場面が決まっていなければ開かれません。「誰が」「いつ」「何を決めるために」見るのかを、先に決めておきます。

  1. 経営会議(毎月第 1 月曜):3 つの問いの答えを、最初の 15 分で確かめる
  2. 部長会(毎週金曜):先週から大きく動いた数字だけを見る
  3. 店舗の朝礼(毎朝):自店舗の昨日の数字と、エリアの平均を比べる

見る場面を決めると、必要な画面の数は自然と減ります。画面が少ないほど、使われるようになります。

ステップ 4・5:小さく試して、広げる

ステップ 4:1 つの部門で 30 日試す

いきなり全社に広げず、問いをいちばん強く持っている部門で 30 日試します。この期間に、「よく聞かれる質問」と「使われない画面」がはっきりします。

ステップ 5:使われている画面だけを広げる

30 日のあいだに使われた画面と質問だけを、ほかの部門に広げます。使われなかった画面は、思い切って消します。画面を減らすことも、立派な改善です。

最初の 90 日の進め方

ここまでの 5 つのステップを、90 日の計画にまとめると次のようになります。

  1. DAY 1–30

    問いを決め、1 部門でつなぐ

    経営の問いを 3 つに絞り、必要なデータだけをつなぐ。1 つの部門で使い始める。

  2. DAY 31–60

    見る場を決め、習慣にする

    会議や朝礼など、見る場面を決める。よく聞かれる質問を「定番の問い」として残す。

  3. DAY 61–90

    使われた画面を、全社へ

    使われた画面と質問だけを広げ、使われなかったものは消す。

まとめ

データ活用がうまくいく会社は、特別なツールを使っているわけではありません。最初に問いを決め、必要な分だけつなぎ、見る場面を決めて、小さく試しています。

  • 問いは 3 つまでに絞る
  • 問いに必要なデータだけを、先につなぐ
  • 見る人と見るタイミングを決める
  • 1 部門で 30 日試し、使われたものだけを広げる

まずは来月の経営会議で「本当に知りたいことは何か」を、3 つ書き出すところから始めてみてください。

※ このコラムは架空の企業・人物・調査データによるデザインサンプルです。

WRITTEN BY

北條 ゆかり

KUMO Analytics データ活用コンサルタント

小売・製造の会社で、データ活用の立ち上げを 40 社以上支援。「問いから始める」を合言葉に、経営会議の設計から現場への展開までを担当しています。※ 架空の人物です。

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